模擬国連とは?




「模擬国連」とは、参加者一人一人が世界各国の大使となり、実際の国連会議で扱われているような問題を話し合うことによって、国連会議を再現し、問題の解決策を探ろうとするディベートです。



参加者はまず自分の担当国を選び、担当する国が決まり次第、リサーチ(調査)を行います。参加する会議で扱う問題、今までの成果とその課題、担当する国の過去の政策といった点について様々な点から考え、自国の政策を立案します。英語のサイトとかで調べたりもします。


会議では、演説や他国との交渉を通じて、会議の意思決定の下地となる決議案を作成していきます。最終的には、担当する国の国益を追求しつつも、国際社会にとっても有益かつ実効的な解決策・対策を盛り込んだ決議案を投票にかけ、決議として採択します。
まさに実際の「外交」と同じなのです。



このような一連の過程を通じて、参加者は話し合う問題や担当する国の政策についての理解を深めると共に、国連を舞台とした国際政治の可能性とその限界を実感することができます。また、他国との外交や現代の国際関係を体験的に学習することによって、ロールプレイング力や交渉術を身につけていくことができます。



模擬国連は1923年にハーバード大学において、模擬国際連盟として開催されたことに端を発し、現在では世界中の大学・高校において、国際政治の仕組みを理解し国際問題の解決策・対策を考える効果的な方法として、授業で採用されいたり、学生の課外活動として行われていたりします。また、毎年数多くの国際的な模擬国連会議の大会がアメリカやヨーロッパを中心に世界各地で開催されています。アジアにおいても、1991年に模擬国連委員会と米国国連協会との共催により、東京において国際大会が開催され、1994年には第二回目が韓国のソウルで開催されました。


日本においては、欧米の教育機関への留学から帰国した教員・学生によって知られるになり、次第に大学・高校の授業に採り入れられるようになりました。そして、1983年上智大学において、当時上智大学の教授であった緒方貞子(前国連難民高等弁務官)の顧問の下、「模擬国連実行委員会」が発足しました。当初は毎年ニューヨークで開催されている全米大会への日本代表団の派遣を中心に活動を行っていましたが、規模の拡大に伴って国内における模擬国連の活動を本格化させ、名称を現在の「模擬国連委員会(Japan Model United Nations Society: JMUNS)」に改名しました。



現在、日本における模擬国連団体として、「模擬国連委員会」と模擬国連委員会の姉妹団体である「関西模擬国連」があります。「模擬国連委員会」の下には、早稲田・国立・四ッ谷・日吉の4つの研究会と九州・宇都宮・筑波の3つの支部があります。「関西模擬国連」の下には、京都・神戸の2つの研究会と北陸支部があります。双方の団体の下で現在400名近い大学生・大学院生が模擬国連活動に参加しています。